『Thanatos』07.タナトスの幻想

 

タナトスの幻想

 

 

ー囚われし虚構の城  珊瑚が還るのは始まりの部屋ー

ーとらわれしきょこうのしと  さんごがかえるのははじまりのへやー

 

壊れたマリオネット  銀色の馬車

輪廻の砂時計  珊瑚の城 タナトス

全て少女の幻想  眠れぬ夜の悪夢

意識の深層で  タナトスの囁く声を聴く

いしきのしんそうで  たなとすのささやくこえをきく

 

不完全なる願望  恣意に傾く天秤

現実と幻想に揺れる  少女の境界

不可逆なる時が  昼と夜を繰り返すように

意識の表層と深層は  鮮やかに配役を入れ換える

ふかんぜんなるがんぼう  しいにかたむくてんびん

げんじつとげんそうにゆれる  しょうじょのきょうかい

ふかぎゃくなるときが  ひるとよるをくりかえすように

いしきのひょうそうは  あざやかにはいやくをいれかえる

 

※ (Lan La La La La Lan Lan　Lan La La La La Lan Lan

Lan La La La La La La　Thanatos La La Li) *2 Lu

 

現実は唯  そこに在るだけの風景

幻想を映し出すのは  いつも私の心

歪な鏡  死の本能  眩暈  駆け巡る衝動

いびつなかがみ  しのほんのう  めまい  かけめぐるしょうどう

仮面の獣  少女は檻の中

かめんのけもの  しょうじょはおりのなか

 

刹那を生きられる程  私は強くもなく

永遠を生きられる程  私は鈍くもない

私は...唯悲鳴を上げている私を抱きしめる

夜毎  タナトスに抱かれる夢を見ながら ・ ・ ・

せつなをいきられるほど  わたしはつよくもなく

えいえんをいきられるほど  わたしはにぶくもない

わたしは...ただひめいをあげているわたしをだきしめる

よごと  たなとすにだかれるゆめをみながら ・ ・ ・

 

※

 

( Lu Lu Lu Lu Lu Li Lu　Lu Li Lu La Lu Lu

Lu Lu Lu Lu Lu Li Lu　Lu Li Lu La Lu ) *2

 

廻る廻る  悪夢のような鐘の音

その果てに私が待っているのは  銀色の馬車？...それとも

偽りのタナトス  偽りの輪廻  零れ落ちるまでの詩

いつわりのたなとす  いつわりのりんね  こぼれおちるまでのうた

私は幻想を重ねながらも生きてゆく ・ ・ ・

わたしはげんそうをかさねながらもいきてゆく ・ ・ ・

 

廻る廻る  悪夢のような鐘の音

死への途上を辿る仕組み[システム]  生は幻想を生み続ける装置[デバイス]

しへのとじょうをたどるしすてむ  せいはげんそうをうみつづけるでばいす

 

廻る廻る  終わらない鐘の音...何処かで

まわるまわる  おわらないけねのね...どこかで

タナトスに見つめられているような気がした ・ ・ ・